ニキビケアを知るには皮膚の働きとしくみを知りましょう。
では、どうしてニキビやアトピー性皮膚炎がおこるのでしょうか。皮膚の働きやしくみについてお話ししましょう。
皮膚は、外部からの刺激や異物などから体を守る働きをしている重要な臓器です。
また、体内の水分は生命の活動にとてもたいせつなもので、これを逃さないように保持して、蒸発させないようにしています。さらに、「皮膚は内臓の鏡」といわれます。私たちが見ることのできない体内のさまざまな臓器の異常や病気を映し出してくれることもあります。
皮膚の構造は、表皮、真皮、皮下脂肪組織の3層に分かれています。表皮の外側にある組織が角層(角質層)です。
ここには、角質細胞が20層ほど、ちょうど建築材料のレンガのように重なっていて、時間がたつ(約2週間)と上の層から順にあかとなってはがれ落ちます。こうして皮膚の新陳代謝が繰り返されています。
角質細胞の間は、セラミドという角質細胞同胞質で埋めつくされています。角質細胞がレンガだとすると、セラミドはレンガどうしをくっつけるセメントのようなものです。
建物の場合、レンガが規則正しく並んで、その問をセメントでしっかりくっつけていれば、そう簡単に崩れることはありません。
しかし、レンガの置き方がバラバラで、しかもセメントも十分に使っていなかったらどうなるでしょうか。
その建物はもろく、すき間からさまざまなものが出入りします。実は、ニキビやアトピー性皮膚炎の皮膚では、これと同じようなことがおこっています。